今年の夏、読書会の仲間で話していたとき、本の面白さって
ひとつは、主人公に感情移入できることじゃないかって、話題に
なりました
夏目漱石の、人気の秘密はそこにあるんじゃないかとも。
本に限らず、映画であるとか、アニメでも、自分がそこに
いるかのような、そんな感覚って、確かにひかれるものがあるんだと
感じます
河合隼雄先生は、カウンセリングの話のなかで、カウンセリングは
相手の気持ちに添うということが大事、共感ということが
大事と何度も描く中で、相手の気持ちに近づけないときって
あるでしょうという、例をだしながら、話します
自分は、もう中年を過ぎた(書いてるとき、50代とかでしょうか)男性で
女子高校生の気持ちになれますか?更年期の女性の気持ちに添えますか
さらには、性同一障害でなやむ人の気持ちは?と例をあげています
こうしたとき、小説とかで、ある事情を抱えた、人の気持ちをよく
あらわしたのがあるので、それを読むのもひとつですと、紹介しています
こうしたことを、拡大解釈していくと、小説なりを読んで、疑似体験を
する。また自分と状況、立場、ときには性別、年齢などちがっても
ある程度疑似体験的に、その人の気持ちに添うということが
大事だろうと、思えてきます
小説を楽しみで読むという、そういう位置づけにおいて
自然と感情移入できるのものが、優れてる、もしくは自分は好きだ
とも言えますね
多少努力が必要かもしれないですが、疑似体験できる、ストーリィを
自分の勉強のもととして、とらえて、読むことができたら
いいなと思います
先日、ちょっとしたことから、自分より二回り若い社員の人と
村上春樹の、「ノルウェイの森」の話題をして、その世界のなかの
登場人物の魅力などを、語れて、楽しいと思うときが過ごせました
こういう、楽しみというのも、人気の小説を楽しむひとつの
やりかたですよね
私は結構よくばりですから、他人の人生のいいところ
感動できることを、ちょっとでも、自分のものとして、感じれるなら
疑似体験して、感じてみたいと思います
こういう貪欲さが、人生を豊かにすると、信じています
ですから、自分より若い社員の人に、自分がやってみて、楽しかった
よかったと思うことは、どんどん紹介して、経験してほしいなと
感じています
さて、でも、そういうことは、もう一工夫、本人が「ノル」ための
なにかがいるようです。はたして、うまくみつけられるかな?