ふりをすることから

河合隼雄先生の著書のなかで、カウンセラーと
俳優は似てるんです、という説明があります
カウンセラー、大事なことは、クライアントとの
共感だと、つまりクライアントの心の世界を自分の
ものにする、クライアントがなんとか、学校に行こうと
してるのに、行けない、その気持ちをそのまま受け取り
感じることと、説明します


一方、俳優はというと、その役の気持ちを理解に留まらず
自分のものとして、感じる、こと
たとえば、火あぶりの刑になる、男を演じるのなら
火あぶりにされる、その灼熱地獄を感じるのが大事と
なります


たとえば、仕事において、上司と担当者、話し合うときに
カウンセリングマインドを持とうということが、言われます
仕事の目的を的確にとらえることが、まだできない担当者の
気持ちを、その担当者の目線で理解、自分のものに
することが大事なのだ、と、言います


上司が、担当者の気持ちを、自分のものにする
そういうとき、担当者がどういう気持ちなのか
どんな立つ位置にいて、どんな思いを持ってるのか
知るってことが、大事なのではないかな?


俳優が、自分がやる役柄の、人としての、様子を知るため
ある職業をもった人を演じるなら、その職業を体験する
というようなことを、してみるといいます
料理人、探検家、スポーツ選手。それぞれ、まねしてみるのです


担当者が、どうなのか、まねしてみるのも手のように
思います
そして、想像力だと思います
想像力を鍛えるというときに、小説を読んだりということは
役に立つと思います
自分以外の人生って、どうなのか、実によく書かれてるものって
あります。


こうして書いてくると、仕事するのに、自分の知らない人の
人生を感じてみるって、大事になって、やることは無限大に
多くて、深いなと思います


でも、そのことを、大変だな、と後ろ向きにとらえるのでなく
そんなふうに、深めていけるって、実際楽しみだなと
思えると、仕事はぐんと、面白みがでてくるのだなと、思います
だって、やり方を工夫すれば、俳優が感じるような、そんな
創造性をもった、仕事に近づけることができるんですよ


先週、社員が集まる会議の場で、「旅」を勧める話を
しました。日常を離れて、自分をみつめてみる、そんな
時間、大事ですよね