手が覚えてる

陶芸を教えることを仕事にしてる、人と会いました
あるとき、高齢者施設に、陶芸を教えにいったときのこと
そこには、半年前にも行っていて、同じ認知症の人に
会った、そのときの話です
その認知症の人は、半年前にやったこと、すでに忘れていて
「私ははじめてやるんです」と言ったとのこと
しかしながら、実際、土を手に取り、作り出したら
あ、私やったことあったね・・・と言い出したというのですね


こうした、手が覚えてる。そのことを、脳に働きかける
哲学の西田先生は、「相互限定」といってるとのことですが
それは、そのまま、起こり得ることなんだと、言います


手は第二の脳、ということも、学生時代に聞きました
実際、手を動かすから、いろんなものに、さわるから
脳に、いい影響がある


ときどき、思うのは、じっとして、なにもしないで
頭だけで、考える、というのは、いかがなものか?ということです
それって、確かに、なにかしら考えるとき、いったん手をとめて
考えることに集中、というと、かっこいいのですが、
確かに、一日のうち1時間とかはあったほうがいいとも
いえるのですが、はたして、じっとしてる時間が長いとどうなのでしょう


手を動かし、歩いて、考えるほうが、「前向き」な考えになる
と思うのです
考えて、歩くというのも、大事なように思います


たとえば、会議の進め方、ふたつ、ないしみっつ案があったとして
じっとして、考えるとどれも良く思えて、またはどれも、デメリットも
あると見えてきて、決めきれない
そうして、いったん、移動して、考えてみると、いまの状況を
別の角度からみる視点ということに、さらに気づいて
こうすべき、この案でいこうということが、すっと頭におちるというか
決められるということがあります


思えば、手、であり、足というのは、一番心臓から血管がでて
もどってくる、先といっていい
そのことから、ポンプの応用で、足は第二の心臓と呼んだりするのですが


脳の血液をいい感じで循環させるためには、手を使い、足を使うということが
大事なのだと、気が付きます


生きることは、学び続けること
そして、成長するってことは、どんな仕事でも
できるのだ、と、大学のときの師は教えてくれました


そのことも、今日、書いてるところの
足であり、手が、成長を促すことと、つながる話のように
思えてきます


生きていて、人と会ったら、やっぱり笑顔であいさつが
できて、そして、その人が関心をもってることに
やはり関心をもてるような、やわらかい、頭と感覚を
もっていたいと思います


そうしたことが、きっと、そのやりとりのなかで
自分が学べる、ヒントになると、思います