アーティストを支援する

アーティストを支援したというと
横浜に住んでいるので
三渓を思い出す
ご存じのかたは多いと思いますが、三溪園には
茶室をはじめとして、絵やその他、いろんな
アートにあうことができる


先週末は、新宿区立歴史博物館にいってきた
新宿区三栄町という四谷の駅から歩ける場所にあった
新宿中村屋の創業者、相馬夫妻の生き方といっていい
アーティストを支援し、亡命者も支援した
相馬黒光は語学に堪能で、ロシアからきたかたを
支援したことが縁で、ボルシチがメニューになったり
本格的なインドカレーも、インドからの客人との
縁で、メニューになったという


新宿中村屋が、アートとのかかわりが大きいというのは
数年前から2度ほど訪ねている、長野県安曇野市碌山美術館にて
知っていた。荻原碌山が、相馬夫妻の夫人、相馬黒光への
思慕に悩みながら、傑作を作ったという
ストーリィが心をうつ
絶作となった、「女」。
体をひねって、高いところに行こうという姿
悩み深い表情、生きている女性そのものの、息遣いが
聞こえてきそうなほど、迫ってくるものがある
相馬黒光本人が、作品をまえにして、しばし凝視し
これは自分だと直感したという


おそらく、荻原碌山自身があこがれ、あとを追ったといっていい
ロダンがそうのように、生きる姿そのままを作品に
いれこむような、作り方
それが、見ているこちら側にも、せつせつと迫ってくる
力となっている
これは、碌山美術館に向かう人がとても多いことでも
わかるのだ
芸術が、時をへて、人の心になにかを注ぎ込むことが
できるなら、なんと素晴らしいことではないか
碌山が「女」を制作して、鬼籍にはいって
100年をすぎた
それでも、いいえ時をへたからこそ、輝いている
エネルギーがほとばしっている