うつわをめぐる旅

うつわを、見て楽しむ、使って楽しむ
そんなことを、覚えて何年かたちました


柳宗悦浜田庄司、河井寛治郎、バーナード・リーチ
といった人が、民芸運動という感覚をもって
日本の工芸にスポットをあてたといいます


その足跡が、色濃く残ってる山陰に行きます


3年前にはじめていきました。鳥取県岩井窯の
山本教行さんと、出会いました
山本さんから、いろんなことを、教えてもらいました


たとえば、うつわは、使ってこそ、よさがわかるということ
だから、山本さんは人間国宝の作ったものでも、どんどん
使うよという話がありました。確か浜田庄司のものだったと
思います


そういう話をもらって、やってみると、たしかにと思うのです


今日の我が家の朝食には、九谷焼での、ブランドといっていい
須田菁華のつくった、向付や、その弟子の橋本薫さんの
「街の灯シリーズ」の角皿を使います


以前だったら、もったいないとかおもって、しまっていた
かもしれません。というかそのふたつは
ふだんから、使いたいと思って、買ったのです


親しくお話しをした、橋本さんはいいます
どんな料理をのせてくれるか、楽しみです
うつわは、使うことによって、育つのですよ
そういう言い方で、教えてくれた


山本さんは、日本各地、世界中歩き回って、いいなというものを
買って来たりするということです。確かに、松本民芸館でも
日本民藝館でもみかけた、大きな自在鍵だとか、ベトナム
みつけたという、みずおけといった、ふと、見過ごしてしまいそう
だけど、そばにおいて、ながめていると、なんとも存在感の
あるものが、おいてありました


使うことだよといいます
山本さんのところでは、土鍋を求めました
その土鍋は、野菜を煮たり、じゃがいもを、蒸し煮したり
もちろん、湯豆腐などにも、大活躍するのです


土鍋に会う土というのが、もう日本にはほんとうに少ないんだ
という話も頂戴しました
そのひとことが、今年実現した、伊賀焼をみにいくきっかけに
なりました。
伊賀でも出会いがありました
そうして、導かれて、その場所にいってみるというのは
とても、いい感じです


山本さんの、岩井窯は、もとは里山といっていい、川が
ながれるほとりに、ゆったりと構えられていて
何時間いても、居心地がいいといったおぼえがあります
そのなかで、山本さんはぜんんぜん、ふつうに、フレンドリィに
いろんな話をしてくれました


山陰の旅が、岩井窯からはじまったことで、とても
豊かな気持ちで、うつわを訪ねることができたのです
今回も、いつくつかの出会いを楽しみに、歩いてみたいです