妙本寺

瑞泉寺、光則寺、覚園寺


この3つの寺が、誰か、自分の親しい人が、鎌倉に行きたいと
言ったとき、連れて行きたい寺になります


瑞泉寺をはじめとした、この3つは、それぞれ、
みどころがあり、さらには鎌倉らしいということで
好きなんです


鎌倉らしい、鎌倉の寺の特徴がある、それは谷を背負ってるという
ことがあります
奈良、京都の大きなお寺は、平地に広大な敷地をもち
回廊をもっていて、その寺そのものが、城郭ともとれるような
そういう、存在ですよね
もちろん、山を背にもってる寺もあるのですが、
どちらかといえば、平地にある寺が浮かびます


鎌倉は、というと、おそらく鎌倉を代表する、大きな寺
建長寺円覚寺という、寺にしても、谷を背負っていると
言っていいでしょう
でも、一番鎌倉らしいのは、↑にあげた、静かさが
残ってる寺と、言いたい


その谷を背負っていて、静かさを持ってるという意味では
妙本寺、が、好きですね
門をくぐってから、しばらくして、両側に山が迫り
空気がかわったなという感じがして、坂を上りだす
祖師堂と呼ばれる、建物が、もうひとつの門を通じて
見えだす、そのあたりまでの、アプローチが
とてもいいです


思い出すと、寺というのは、その参道、門とあり、だんだん
奥まっていく、そのアプローチの雰囲気が、その寺の
風格といえばいいでしょうか、印象を決めるといっていい
でしょうね


寺、幾度となくいって、やっぱり、俗世とちがうなというのは
その静かさです
その静かさを、感じたくて、寺にいくといっていいでしょう


中原中也が愛したという、妙本寺は、やっぱり静かさを
もって、迎えてくれました。はたと、気づくとぎんなんの
香りです。まだ鎌倉は、もみじの紅葉にははやいようです
思い出してみると、妙本寺も何度も来ますが
紅葉をみたことがないのに、気が付きました


鎌倉の街を囲む、山は全然高さとかはないのですが
日の光をさえぎり、空気を変える、山にちがいはありません
こうした、山が近くにある、そういうだけで、ずいぶん
その町の雰囲気は変わるものです


ときどき、寺に行き、深呼吸しているのは
いい時間です