安曇野

信州、という場所が好きになって、20年が
経ちます
「山」が見える風景。そういう場所の
空気が好きです
そして、山であり、川だったり、そうした自然を
生かした、生き方をしてる人がいる場所という
ことで、そこの食べ物を、食べてみたり、文化に
ふれて、楽しんだりということがありました


安曇野、という場所は、広々とした、複合扇状地という
ほんとに、気持ちのいい場所です。そして安曇野
いかに美しいのか?それは、画家の山下大五郎が
教えてくれました


山下大五郎は、鎌倉の近くの、茅葺屋根のある、大きな
農家に生まれました。それで、そうした古民家といったことに
こだわりを持っていたようです。ゆえ民家を支える
木々だったり、その木、民家を包むといっていい、村
道、だったりということを、日本全国、九州、新潟
出雲、そして信州と、したようです


そんななか、安曇野に出会い、安曇野を、描くように
なります


一般人に、画家が、その場所の美しさを教える
これは、本当に意味があることで、風景の美しさを
画家の感性、画家の目を通して知るということは
いい出会いといっていいと思っています
言葉で説明するのは、なかなか難しいのですが
山下大五郎の、描いた絵をみたあとに、その場所であろう
高台で、風景を眺めると、その風景が輝きだします


それは、スポーツをしていて、そのプレイについて
コーチに肯定してもらって、なおのこと、そのプレイについて
練習することで、その意味、そのフォーム、そして
球技であれば、球の勢いが増すといった
感覚に近いでしょうか?


ある料理について、自分の大事な人といっしょに
味わい、その味、その料理を食べた感覚というものを
その相手と共有することで、しっかり自分の感覚として
輪郭がくっきりし、いいものとして、受け取れるということ
にも、近いでしょうか?


山下大五郎は、季節を変えて、場所も微調整して
もちろん、一日のうちの時間を変えたり、天気の具合で
変化を楽しんだりしながら、安曇野を描き続けました


こうして、見ていくと、画家が絵を描くという
その意味、そして、それが生き方なんだと、受け取れる
そうして、生き方って何だろうと、思う時に
ひとつの「標準」のようにも、思えてきて、
うれしくもあり、また、あこがれもあり、山下という
人間が、くっきりと、浮かんでくるという感覚が
あります


今年、池田町立美術館の丘からみた、北アルプスの山々は
直前に降った雪で、輝いていました
5月に雪を頂くのが、どれだけ、珍しいのかいいえ
よくあることなのか、わからないですが、何度かみた
5月の山々の、雪の残り具合からみたら、きっとずいぶんと
多いと思いました
山下は、こんなふうな残雪の違いも、楽しんだのではと
想像もし、また、信州へ、気持ちは高まるのです