料理の話

土井勝 基礎 日本料理


http://www.shibatashoten.co.jp/special/60th_fukkoku/fukkoku.html


この本、実は、村上春樹の小説を読んで、買いました
いいえ、村上が土井勝の本を紹介してるわけではありません
メインキャラクターの、みどり、なる人物が、自分は、本屋の娘で
母親は、店で忙しく、手をかけた夕飯って食べたことがなかった
それがいやで、あるとき、大きい本屋に行き、一番立派そうな
日本料理の本を買い、片っ端からマスターしたのよと


その小説、ノルウェイの森がいたく、気に入ってる時期だったので
自分もやってみようと、そのとき、行きなれていた
伊勢佐木町の、有隣堂に行き、一番立派というか、ていねいな書き様を
してると、思えた、土井勝さんの本を、買いました


いまでも、じゃあ、おでんをつくろうなんてときは、自宅で
開いてみたりするのです
たとえば、めんどりは必ずしなさいであるとか、かなり、ていねいな
記述があります。おでん、薄い味付けで、気長に煮るものです
というのが、よく覚えてる、記述です
もう、人柄といっていい、品格と、ていねいさがにじみでる
描き方だなと、感じました


主に、料理を日常でするようになったのは、結婚してからですが
この本を見ていた、というのが、大事なポイントを(時間に余裕があれば
ですが)はずさないことになったのかなと、感じます


日本料理は、こんぶやかつおぶし、にぼしといった、「だし」がたいへん
大事だと思います。このだしの味で、ある意味、全てが決まるといっていい
のかもしれません。ですが、化学調味料の普及で、だしをていねいにとる
というのは、だいぶ、すたれてしまったように、思います
残念なことです


こんぶや、かつおぶしの、おいしさ、ということを、思う時
湯豆腐を、思い浮かべます
湯豆腐、なべにこんぶをいれて、そのこんぶの味と
つけ汁に、かつおだしをつかった、汁を使います
だから、湯豆腐のおいしさは、もちろん、豆腐のおいしさも
あるのですが、豆腐のあの、なんにでも、会う様子から
想像すれば、こんぶとかつおのおいしさ、ということも
できるわけです


冬は、鍋の季節ですね
鍋のなかでも、湯豆腐って、とても好きですね
あの、飽きのこない、たんぱくなおいしさって
いいですね


だんだん、どうも、「飽きのこないよさ」といったことに
ひかれる、自分がいることに、気が付きます


定番である、飽きのこない、価値、よさ
生きていても、仕事していても、そういう価値を大事にできる
状態を保ちたいですね