傾聴が基本

いつも、「つまらなそうな」顔をして、他人との接触
避けてきた、アンナ。いろんなめぐりあわせで、田舎暮らしを
するようになります
そして、人が少なく、ひとりでいられることが気に入ったりして
いると、ひょんなことから、美しく、ある不思議な感覚の
ある少女、マーニーと出会い、仲良くなります


思い出のマーニー」は河合隼雄先生の著書から知った
小説です。何度か読み返して、人間にとって大切なものを
学ぶことができたように思います


マーニーと出会って、仲良くなり、不思議な冒険みたいなこと
マーニーの両親が開いてる、パーティをかいまみたり
そして、裏切りと思える、出来事、また、大切な人と
思えた人が裏切ったという、いわば自分の心の揺れ。
また、もう一度マーニーから、私を許してといわれて
許すということを、はじめて、体験します


実は、許すという行為、自分のなかに、ごつごつとできて
しまった、不信だとか、怒り、みにくい、自分の心
これらを、溶かして、これらを押しやって、もう一度
相手との関係を築く、許すということ。
信頼関係というのは、お互いがお互いを大事だと認め合い
相手の信頼に応えるべく、行動を重ねることによってのみ
築ける、大事なものですね


アンナはマーニーと出会って、いわば疑似恋愛といっていい
自分にとって、大切なものができて、その相手を信じ
信じた相手に裏切られ、そして、そのことを許すという
行為をへて、自分にとって、一緒にいる人といかに
関係を深め、ときに許し、そして、自分から相手に
アプローチしていくことって、大事だと学ぶのです


この小説から学べることはたくさんあります
人間の心の、グラデーションといっていい、特に
若いときの心は、なんとも、軸が定まらず、相手の
好意を好意として受け取れず、味方になってくれる人を
大切にできない、そういうことがたくさんあるように
思います


心のなかにわけいってみる
それは、誰もできないこといいえ、なかなかできたら
素晴らしいけど、とても難しいことにはちがいない
だけど、人をなにかしら、方向づけてあげたい
いっしょに仕事して、経験少ない若い人に、なにかしらの
示唆を与えたい、そんなふうに思い、そのことが
真剣に大事だと、決めた私には、ときに踏み越えなければ
ならない、ひとつの大きな課題として、浮かび上がります


人の心は移ろうもの


河合隼雄先生の、カウンセリングは、相手と
同じ心の視点を持てること、相手の話を本当に傾聴できることと
言います


傾聴するって、決して高いところから、ああそうかと
見ることでは決してありません
だけど、つい、この歳になって、若い人の経験のなさほか
からくる、拙い行動を、軽く見てないか?
そういう反省がいつもあります


自分の心に先入観を持たないで、人と会う
このことって、本当にエネルギーがいることと
感じます


そして、当社先代社長のスタンスっていかにも
いつもフレッシュで、人のことを尊重し、素晴らしかったと
思いいたるのです