火の話、季節の話

春というのは、なんともうれしい、響きがある
けれど、おそらくは現代人は、きっとほんとに
春を待ち望んだ、まだ文明が進んでいない場所に住んでいた
今もいるかもしれないけど、日本なら、数十年前とかそういう
人に比べたら、この季節の訪れのうれしさを、受け取れてない
とも、想像できます


冬は厳しい季節です
たとえば、電気もガスもないとなったら、どうやって
暖を取ったのでしょう?
おそらくは、囲炉裏だったり、ということになるのでしょうが
それは、かなり厳しいことですよね
そして、しっかり、保存食などを、持たなければ、そもそもの
暮らしが成り立たないといった、厳しい冬。その冬が
あるから、春はとてもうれしい季節だったといっていいのでは
ないでしょうか


さて、春は、「芽」を食べるといいます
菜の花、ブロッコリー、アスパラなど、芽をいただく
季節になります。苦いものという認識もあります。一方この
苦みというのが、体調を整えるのにいいのだとも、聞きます


春に食べるものというと、筍も浮かびます
筍、鮮度のいいものは、ほんとにおいしくて、楽しみです
筍の料理で、真っ先に浮かぶのは、たけのこご飯です
筍を炊き込みご飯にするわけですが、これがおいしい


さらに、筍の好きなレシピとしては、鶏との炊き合わせですね
これ、調味料は、酒、しょうゆだけで、よく火の通る、できれば
土鍋でやると、おいしいですね


先日、「七輪」を料理するのに、欠かさないという、画家の
話をテレビでみて、改めて「火」の使い方だったり、
料理を炭火ですることへの、憧れといっていいことが、自分の
なかで、高まりました


「土鍋」「炭火」というのも、料理をおいしくすることは
間違いないのですが、七輪に土鍋をくべて、鶏鍋を作ってる
様子が、みるからに、おいしそうで、うらやましいのですね
もっとも、今の住まいのマンションに、七輪の登場は難しいです
でも、あこがれちゃうな


「火」ということ。ガスがあり、火はコンロで簡単に使えます
一方で、面倒といえば、もちろんそうですが、炭の火を使う
まきで、暖をとるということに、とても、いいものを感じます


TJKアルペンドルフに、今年2月にお邪魔して、玄関をはいったところに
ある、丸い薪ストーブに火がはいっていて、ずっとずっとあったまって
いたい気持ちになりました


「火」が大きいというのは、ほんとうに暖かい
そして、火がみえるということが、安心、あったかさ、そして
なつかしさまで、感じるのは、おそらく多くの割合の人が
そうなのだと、想像できます


人間は、数千年、いいえ、数万、数十万年、火を囲んで
生きてきたということが、あるのだと思います
火があることで、危険を遠ざけ、身体をあたため
食事を作ってきた。火を自在に使うから、やわらかい食べ物であり
いままで、それこそ、あくとかあって、食べられなかったものを
食べられるようにして、それで進化をとげたといっていいですね


そうした、火のいろいろを、感じられる時間というのを
もつというのが、大事だなと思います


これから、春、またその先と季節が進みますね
いい季節を、満喫し、そういうなかで、人とつながり
生きててよかったという時間を増やしていきたいです