昨年、2023年は、東京都美術館、また、今年国立新美術館で
アンリ・マティスの展示をしたことが、マティスの
作品にとても、いいなと思えることを導いてくれました
この話を、残念ながらアートにはあまり関心がない
そういう、ごくごく仲良くしてる人に話して
その人から、マティスのよさってなんなんだと、聞かれて
「色彩と形」と答えました
このこと、一面はすごく、マティスのいいところを
とらえて、平易に伝えてるといってもいい、説明だと
思っています
他方、残念ながら展覧会とか、行くということを習慣に
していない人が聞いたら、「???」ということかも
しれません
日本、昭和で活躍した画家、猪熊弦一郎が、マティスに
会いに行って、教えももらったというのは、知ってる人は知ってる話
のようです。昨年、展覧会にいって、かつて猪熊弦一郎が、そのときの
様子などを、語ったと思う文章を集めて、一冊の本に編集したものを
みつけて、ながめていると、なかなか面白いのです
猪熊は、マティスを紹介する文章のなかで
子どもたちに、近代以降の巨匠といわれる、絵、たとえば
ポストカードとかをみせて、どの絵が好きかなと
やると、必ずマティスを選ぶ子が一番多い(ことが多いかな)
と書きます
その色彩や、形が、ぐっと迫ってくるといったらいいでしょうか
子どもの感性には必ず、ふれている、子供がいいなと
思える要素をしっかりもってるといっていいと
猪熊は説明します
「絵」を言葉で想像してもらうというのは至難なことです
この子供が、感じてる事、つまりわかりやすく、アピールが
はっきりしてるといったらいいでしょうか
色彩は原色をどんどん使うといっていい
形も、わかりやすい。だけどまるっきり、具象の絵かというと
そうともいえないのでしょう
マティスが会いに来た、猪熊に「君は絵がうますぎる」
といったといいます
この言葉が、猪熊のその後のアートへのいろいろにとても
大きなこととなったと、猪熊がいいます
猪熊も、あるとき、具象の絵から抽象のものへ、作風を
変化させます
「形」がすきだからそうなったと、そんな感じがします
だけど猪熊が抽象にいくのは、結構遅い、確か50代になって
という感じです
人に伝わる、なにかがあるアート
マティスは、見た人が安楽椅子にすわっているような
気持ちになる絵を、描いてると言っています
実際、南フランスのマティスの部屋は、色彩豊か、そして
民族のいろんな魅力的なものにあふれた、もてなしの世界のもの
だったと、説明されます。そこにいった、猪熊の舞い上がってる気持ちが
さきに紹介した本に書かれています
マティスが思う、見た人を喜ばせる、気持ちをゆったりしたものに
していく。そういう、気持ちに共感します
そういうアートを作る、そういう気持ちでアートと向き合った
マティスに、あこがれます