信州の山

台風前の湿原

9月30日、日曜日
日本列島をこれから、台風がまっすぐ、まるで日本刀で
切るかのように、通っていくその数時間前に
信州の八島湿原を歩きました


台風が来るというのに、山にいるというのは
これ、あまりに酔狂なということも、自覚しています
それは、それとして
台風前の、静かな環境というのが、あるんだなと、思いました


学生のとき、海岸というのは、陸、海、空が接してるところと
見ることができる、生物の宝庫なんだという、ことを
覚えました
はたして、今回、湿原という、植物の宝庫と言われる場所で
季節の変わり目、そしてこれから、台風が来るという
いろんな「接点」といっていい、時間、場所で
時間を過ごしました


植物は、いいですね
なにが、来ようと、でーんと、構えてると感じるのです
もっとも、植物が台風が来るから、逃げ出すというわけにも
いかないのは、そうなのですが。
でも、植物は、台風で枝を折られるようが、でーんとしてる
そういう、もの、そして、その植物たちに、囲まれていると
どうも、落ち着くということがやっぱりありそうです


そして、湿原のように、何百年いいえ、もっともっと時間がかかって
できてる、安定感は、その感覚をいっぱい、こちらにも
感じさせてくれる、そう思います


山は、秋が深まり、もう少し進めば、初雪もふり、冬の雪のなかに
はいっていきます
いつか、思う、山の美しさは、雪が覆う季節があるから
あるんだと、思ったことがあります
雪が覆っても、次の年には、また緑が萌えて、新しい生命を
育みます


そんな山で、深呼吸すれば、四季を感じながら生きていて
自分のなかの、DNAが目覚めて、元気な身体ができる
そんな、想像のもとに、少なくとも、呼吸を深め
これから、また生まれる生命の想像とともに、自分のなかにも
古いものを、思い出しながら、新しいものを作り出す
なにかしたいという、気持ちがふつふつと、わいてくるのを
感じます


信州の山は、日本の自然の景観がいかに素晴らしいか
そして、自然を支えてる、生命というのが、力強く
忘れてる、人間の生命、ということを、思い出させてくれる
なにかを、いっぱいもってると、感じます


山はいい。
台風でも、山は楽しめる
そう思って、元気をもらい、また歩く、そうしたいです