伝わるということ

人と人、出会うということだけで
素晴らしいことだ
そしてできれば、出会って、お互いのいいことを伝え合うような
そんな間柄になれれば、こんなうれしいことはない


先代社長は、一心に人の言葉を聞くということを
なさっていた。思い出すと、親子のような歳の差があって
それでも、真剣に相対して、話を聞いてくれた


そのことをとてもよく思い出し
社員に相対するときに、自分がしゃべるのではなくて
相手が発信するのを受け止めたいと思う


ときどき、いい人生を送るという誰もが思う
大命題に対していて、そのことは忘れて
今日とか、このひととき、素晴らしい時間にしようと
気が付くときがある
そのことは、おそらく人生の達人になるための、とっても
いい方法にちがいない。そうしてその時間、その日
充実したことの積み重ねが、高いところに自分を連れて行く


先に先代との、いい時間のようなことを書いて
いまの自分とどこかしらで比較していて、やっぱり
先代のすごさとか、自分の狭さとか、思い当たって
あーあ、とも思う


一方で、時間という浄化装置は、先代はもう虹をわたって
しまったことも手伝って、うまく機能して
頭に浮かんでくる過去のことは、いいことのみ
思い出していく。そんなことがあるから
先代のことは、ずっとおいかけていく人になりつつある


昨年山陰をうつわを巡る旅にでて、民藝運動という
手作りの「用の美」をもってるものということを、意識した
柳宗悦浜田庄司バーナード・リーチ河井寛次郎
若い、陶工を指導したというのを聞いて、その年齢差が
親子のようだと、気づいてから、親子のような
関係も、「伝えていく」ということには、ある面理想的な
ひとつのあり方のように、思えることができた


人間が生きるということは、いろんなことがある
そのなかで、自分の味方になるものをふやすということも
ある面賢い生き方だろう
自分のなかにある、大切な思い出であったり、自分を培ってきた
栄養素になってる、人間関係であり、いろんな人の思い、
本、場所、音楽など、大事なものを、さらに自分の
味方として、そのことをすると、そのことに接すると
自分は元気になり、またまわりの人も元気にできる
そんなふうな、生き方をこれからこそ、ぜひしたいと
思う


生きようという力を、強くもってほしいと思う
だから
元気になること
リラックスできること
笑顔になること
もちろん、感動できること
増やしていきたい
増やしていこう