三渓園

我が家には、数年「日本画」「日本画家」のブームといって
いい、ことがあって、奥村土牛小林古径前田青邨
気になっています


奥村土牛は、作品「醍醐」「鳴門」「吉野」といった場所に
実際足を運んでみるということを、してみます
そうして、奥村土牛の視点、気持ちを想像したりという
なか、奥村の世界といっていいことに、ずいぶん、憧れ
かなり好きになった作家といっていいのです


そして、奥村の兄弟子にあたる、小林古径は、その郷里である
新潟、高田の土地にいったことで、いっきに、興味が
膨らみました。高田城址には、かつて、東京、馬込にあった
小林古径の、自宅と、アトリエが移築、再現されています
特に、自宅。山田五十八が、設計したという、自宅が
移築されていて、その中にも、入ることができます


なんと、木の良さをいかし、また、シンプルで、不必要な
飾りといったことがない、家でしょう
ここの居心地のよさは、おそらくは、住んだ人、設計した人の
人柄そのままなのではないかと、想像しました


小林は、山田に、自分が気に入るような家を作ってくれと
依頼したと、読みました。それを受けて、山田は小林の
作品を見ること、を、徹底し、自分なりに、小林の世界を
受け止め、家に表現したのだと、想像します
小林は、できあがった家をいたく、気に入ったと、残って
います


こうした、やりとりの高さというのは、どう表現したら
いいのでしょう。「任せる」となったら、とことん
任せてみる。任されたほうは、その仕事、意図を受け取って
レベルの高い仕事をする。


さて、昨日は、梅を見に横浜本牧三渓園に行きました
上述の、小林古径前田青邨を、支援したという、原三渓
思います
作品の購入、月々の補助金、そして、研究会といった、若い作家の
研鑽の場を提供したという、原三渓。アートを支援したといって
スケールが大きいのを、感じます


2022年、新潟、高田の地を訪れた私は、前田青邨の回顧展が
前田の出身の岐阜で行われてるというのを、聞いて、同じ2022年
岐阜に行きました
奥村土牛小林古径前田青邨は、梶田半古の画塾でいっしょ
だったという、つながりで、梶田の教えの中心が、古典性のある
絵を学ぶこと、写生に会ったと、図録の解説で読みました


絵の基本は、写生といっていいかもしれません
またそうした、基本を守っていて、かつ若い才能をもっていた
作家を、原三渓は、大事にしたといっていいかもしれません


三渓園に、梅が咲きます
まるで、その梅の花は、庭にあかりをともすように、庭を
明るくし、見る私たちを楽しませてくれます
梅は、桜と比べたらずっと長く咲いて、まるで、気持ちに
沿うようだなと思います
三渓は、わざと、古い梅の木を、集めて、庭園に植えたとのこと
このあたりも、三渓のこだわり、梅に込めた思いを
感じます


おそらく、三渓といっしょに、梅も愛でたであろう
前田青邨小林古径。もっと作品をみて、その美への思いを
知りたくなっています