蕎麦の話

信州、大町市新行の里にいくつか、お蕎麦屋さんがあります
そのなかの「山品」というお店の蕎麦が好きです
香り高く、蕎麦そのものの、甘味、ほどよくざらりと
した感じなど、すごく好きです


蕎麦ごのみ by 山口美緒
という本を手に入れて(この本もずいぶん時間がたった
ようです。去年お店でそういう話を聞きました。初版は2011年)
この本によれば、麺の太さ、のどごし(ざらり、つるり)つゆの
味、の三種類で、おおまかにだけど、分けています


そして、その日の天候、そのとき仕入れてる蕎麦の実
もちろん打ち手の、やり方によって蕎麦の味は変わると
思います
ですが、だれかにどこの店の蕎麦が好きかと聞かれたら
冒頭に書いた、山品をあげると思います
たぶん、お店で安定した味をだせてる、そしてうまい
この山品の蕎麦、蕎麦ごのみの記述によれば
のど越しはざらり(上から2番目)、太さは細い(一番細い)
もり汁は甘い(2番目に甘い)となっている


香りと蕎麦の味の濃さともいえるような気がする
信州の蕎麦は、たいてい黒い、つまり、皮のまわり(甘皮と
いうらしい)を挽くときにいれた、蕎麦だと認識します
更科といって、その甘皮はいれない挽き方というのが
あって、そうなると上品ではあるけど、香りとか
蕎麦自体の味が、薄くなるように思います


蕎麦はどうやって食べるか?
それは、やっぱりもり蕎麦だろうと思うのです
蕎麦の味そのものを楽しむなら、もり汁だけ、それも
なにか天ぷらとか入らない、そういうシンプルなものが
いいと思っています


信州に行くようになって、蕎麦が好きになりました
蕎麦が好きで、が、先では私はないようです


くりかえし行く、ビューポイントといっていい
池田町立美術館のたつ丘に、「翁」という蕎麦屋
あって、いつも行列を作っています
田舎そばとざるそばと、つまり、とっても黒くざらりとした
これぞ、信州そばといった趣のものと、たぶん甘皮を
いれる量をほどほどにした、ざるそばが両方あるのも
好みで食べてほしいという、店主の思いでしょうか


山品は、もう蕎麦を食べるためだけにその場所に
行きますが、翁は、信州にいけば、ほぼ必ずといっていい
行く場所にあるので、行きやすいといっていいですが
やっぱり行列です
山品は行列というか、待ちますが(前回いったときは
70分待った)携帯電話で呼びますよと、大きな駐車場の
車のなかで待つこともできます


なぜ、そこまで待っても食べたいか
それはそれだけ、思いのこもった蕎麦だから?と
いえそうな・・・


手作りのもので、おいしいなというものに出会うと
とてもうれしくなりますね。蕎麦はその典型例といって
いいですね。
また、信州へ行き、この時期だから食べられる
新そばを楽しみたいです