傾聴、が原点

河合隼雄先生は、お会いしたことないけど
著書を通じて、たいへん身近に感じてる先生です


「カウンセリングを語る」(上下巻)という本があり
何度も読み返しています


カウンセリングをしよう、とかやってる方には
もう、基本のなかの基本といっていい、考え方
傾聴ということが、やさしく、例をひきながら、書かれています


思い出すと、傾聴ということは、当社、システマーズの創業者
増地徳則氏にはじめて、お会いしたときに、一番感じた
素晴らしさでした。たとえ、親子ほど、歳がはなれていようと
相手に全身を傾けて、話が聞ける人でした


人間と人間の、信頼って、傾聴からだと、いまも思っています


もうひとつ、カウンセリングを語るで、くりかえし思い出す
内容があります


「牛にひかれて、善行寺参り」


自分にとって、牛とは何だろう?
そう自問自答して、続けています


そう、善行寺、というのを、ひとつの人生の到達点といった
意味にとらえてるわけです


カウンセリングを語るは、大阪、四天王寺においての講座として
河合先生がしゃべった内容が、本になっています
話し言葉」であるということが、読みやすさにつながっていて
それはそのまま、河合先生にお会いしたような感覚として
残っています
牛にひかれて、善行寺参り、この文章をかいてあるところには
「死ぬ、準備をしにきた」という女性がでてきます
少しずつ、その気持ちは感じられるようになりました
だけど、確か20代ではじめて手に取ったときは
遠く感じていました


カウンセリングって、やっぱり、ずっとおっかけていけば
自分と向き合うということになるかなと、思います
だから、いいのです
だから、やってほしいと思います

スープの作り方と、マネジメント

スープを作ります


「だし」といっていい、スープの根幹のもとは
どうしましょう。基本はチキンスープでしょうか?
時間をかけて、鶏のガラからスープをとると
とっても滋味あふれる味のスープになります
もちろん、そのほかの骨やガラのスープもいい
シーフードのスープもおいしい。エビや貝の類


ガラに添える、野菜もたっぷりとりましょう
具としても食べる、玉ねぎ、にんじんの皮にも
活躍してもらいましょう。長ネギの青いところも
いれましょうか


さて、スープ。がらで基本の味がでたら
肉、野菜といれていきましょう
栄養たっぷりです


社員の元気のもとを、デザインしましょう


まず、「目的」として掲げる
「大上段」のものは、自分で自分を鼓舞できる
そういう意識喚起の力をつけるトレーニングです


大上段を掲げたら、そこからかみ砕いて
ひとりひとりが、取り組めるレベルの
レーニングメニューを考えましょう
そう「考える」ということは、トレーニングに
なります。指示をだす、指示を受ける
こういうときに、その背景、進めていく途中で
でてくるリスクといったことを、考えましょう
考えること、大事です


基本のやり方、考えの進め方で一致できたら
具体的な「切り口」となる言葉、行動を
決めていきましょう
あまりに、作業に近いことだと、作業のやり方レベルに
終始してしまいそうです。「深める」「広げる」
を適切にちりばめましょう


スープを作る


レーニングのメニューを作る


似てること多いのです

時間をかけること

スローフードという、言い方があります
その言葉を聞いて、自分が作るとしたら
栗ご飯であり、ポトフとか、思い浮かべます


秋の休日、栗ご飯を作るということは、そして
懐かしい人といっしょに食べるなんてことは
とても、心を潤わせてくれる、いい時間になります
だいたい、栗、鬼皮、渋皮と剥いていくのに
とても、時間がかかります。レシピによればそのまえに
水につけておくということも、あります


ですが、その作りながら、いっしょに食べる人を
思い出したりするというのは、自分の普段余裕のない生活
とは、別のリズムで、流れる時間を感じながらの
とても、ゆったりとした気分にしてくれるものがあります


ポトフも、鳥のガラをゆでるところから、はじめる
煮込みは、時間がかかるぶん、気分が変わります


ごく最近、簡易的にしていた、煮干しからだしをとること
やっぱり、つくりだす、できれば半日前に、煮干しは
水にひたしておく、ということがいいなと、思うように
なりました


時間をかけること
このことが、実は自分の気持ちの持ち方
「やりたい」という気持ちをいかに強く持つか
そういうことに、ずいぶん影響があることを、思うのです


当社はシステム開発の仕事をしています
一定のところ、システム開発の仕事を覚えるのには
時間がかかります
また、「質」もあります。つまりいい仕事をして
もっと、いいなにかを作りたい、といった循環を
するということ。品質について、思いを持つ
といったことが、伴うことが大事とも言えます


その時間をかけるというなかで、自分の気持ちが、もっとやりたい
もっと、自分を高めたいとなる、そういうことが、「王道」と
いっていい、やってほしいことです


いったん、全然別のことを、書きますが
実は、自分は「飽きっぽい性格だ」と思っています
なにかしていて、すぐやりたいことが変わってしまったりします
その時分の性格を変えると、思って、いくつかのことを
しています
その場で、いろいろ、変わるのですが、いくつかは変わらず
好きなものをもつように、できてきました


それは、絵をみること、それから、文章を書くこと
また、ウォーキングもはいるかな。


自分の心の向き加減、どういう傾向があるか、そういうことを
知って、自分と向き合う、自分と付き合うことが
大事です


やりたい気持ちは、できれば何年も、やってみて、時間を
かけて、大きくすることがいいのだと思います
そういう生き方が、いい生き方だと、思います

鏑木清方


三部作を見ました
解説を読むと、浜町河岸、築地明石町、新富町
それぞれ、だんだんと、年齢があがる、女性が描かれてる
とのこと。


ぱっとみて、若い浜町河岸の女性が、ひきたつ。
流水紋の、色合いとしては、おちついたといっていい着物
ながら、帯揚げ、しごき帯、そして草履の鼻緒を、鮮やかな
朱色でコーディネートすると見える、おしゃれな娘


築地明石町は、表情。


そして、新富町。新富芸者という芸者が存在した
そうだけど、一番年かさ。その表情のとらえかた。
憂いのある、一瞬。


憂いを帯びた、女性の表情にひかれた
ということでは、一か月まえくらい、コートールドコレクション
フォリー・ベルジェールのバーを思い出します
構図の面白さもあるけど、なんといっても、美しい女性の
それも憂いの一瞬の表情。
だけど、このマネの絵、いいんですけど、そういう意味では
鏑木清方も負けていない。それにやっぱり日本人、ちょっと
鏑木清方のほうを、ひいき目で見るということもやって
しまいそうです


築地明石町。解説に「美人画」は「生え際」がポイントと
でてきます
いろんな、たとえば、映画の一シーンにもあるのですが
女性のふわっとかかる、後れ毛もあるような、きれいな
髪の表情。それもえらく、ていねいに、一本の髪まで
描き切ってる。
この一本の髪をどう、ゆらそうか、そうしたことに
いちいち、気持ちを込めてるとまで、感じるのです


美人画から、いきなり、動物の表現ですが、
3年前に、木島櫻谷の絵をみたときに、確か、ライオンです
ライオンの毛皮の一本まで、神経が行き届いてるのを
感じて、おお、っと思ったのです


木島は、動物園に通ったそうですが、一本の毛皮の表現を
くりかえし、研究するために、その日、使ったなんて
あったのでは?と思うような、想像が働きました


なぜ、そこまで、こだわるのか
それは、やっぱり芸術。その人の命、生き方そのものだと
いえるのでしょう
鏑木清方、素晴らしい。

配るということ

会社を、いい方向に引っ張る
そういう立場になったら?そういう役割を
するということが、必要だとしたら?


配る、ということが重要です
(「マネジャーの仕事はたった、ひとつ」 by 高木晴夫)


先週、当社の社員としての、もつべき
心がけとして、「意欲喚起力」ということが決定されました
これは、自分で自分を鼓舞するという意味が込められました


この意欲喚起力ということが、大事なんだということを
配ってほしい。


いま、覚えたての知識、ノウハウを駆使して、基本設計に
取り組んでる人がいるとします
設計ということ、いかにそのあとの工程につながるように
配慮した、設計ができるかということに、自分の意識が
あたっている。はたして、あとの工程に配慮も大事だけど
実際、設計書を読んで、その設計に書かれてる処理について
誤解を生まないか、という点も、気になるところだ
そうした、葛藤から、このあたりでいいかと、考えをやめて
しまうということが、起こりがちな、こと。


ここで、考えをやめないで、読む人に誤解を与えず
かつ、あとの工程にも配慮した設計書を作るということを
必ずやるとして、進めていく。自分の知恵、工夫をもっと
するんだと、自分を鼓舞してるわけですね


いい仕事をするということは、いままで自分にある、知識、ノウハウを
常に、アップグレードして、ステップアップをめざす
ということに、つながってると、思うのです


スポーツにおいて、意識化の原則ということが言われます
たとえば、テニスにおいて、ラケットの真ん中、スイートスポットで
ボールを打つ、このことを、意識してボレーを打つ
この練習をしようとしています。そうなんですが
「気持ちよく打つ」ということをしたいがために、ラケットを
力をいれて、振りながら、やってる人、そうだとすると
もともと、練習としては、ラケットの真ん中にあてる(それができてから
力をいれるとかになる)ということの意識がはずれてると
言えます


何をしようとしてるのか、自分で意識して、そこに集中して
やることが大事です
仕事においても、「なんとなく」「言われたことをやってる」
という状態ではなく、自分で自分のステップアップのために
これこれをいまは、鍛えるという意識を持ってるということが
とても大事です


当社は、人材育成にとても力をいれています
だけど、忘れてはいけないのは、人材が育つということ、実際は
育つその本人がやること以外にその本人に対して、まわりの人が
できることというのは、限られてるのです。いつもいつも
その人の心のなかを覗いてる、そんなわけにはいきません
そこで、いかに、その人自身が育っていけるかという、点に
配慮しながら、見守るか、そういうことになろうかと思います


このことに集中して、自分ができるようになろう
そういう、気持ちで一致して、行動できてる。いいと思います
 

パイロット

「上司をどう使うのか?」

キーワードは、パイロットだと思います
自分の仕事を抱えて、管理職のいろいろもやらなくては
ならない。そうしたとき、上席をどううまく利用するのか?


自分がやっていっていいこと、その方向を
示してくれる、パイロットです


仕事をしていると、スケジュールって気になります
誰しも、スケジュールが守られた、いい状態で
仕事したい。だけど、仕事、「予想外」
ということが、やっぱりでます


そのときの対処、Aという方法をとれば、スケジュールが
きつくなる、だけど、客には満足度高い。Bをとれば
その逆。はたしてどうしよう?


こういう判断が、ステークホルダーにとって、最適なものを
選べる、から、いい管理職、いいリーダーですね?
そうなんですけど、人間って、なかなかひとつの、見方を
してしまうと、なかなか別の側面というのが、見えないものです
だから、上席を使って、複数の目をもって、判断の一助とする


それから、一定の判断を、上席にしてもらうというのも
賢いやりかたということが言えそうです
責任のがれ、ということではないのです
一定の判断は、上席にしてもらって、自分がしたほうが
いいというところの判断、状況分析に力を注ぐ
それがあるべき姿、ということもありそうです


システム開発の現場って、複数のいつも変化するパラメータが
存在していて、そのなかで、適格な判断を求められます
こんな複雑な状態でいうと、なかなか経験値だけで、ものを
みてでは、判断を誤る。そうかといって、現場のその状態だけで
みていたら、やっぱり危うい。さて、どうしようということが
結構あります


部長だったり、社長だったり、「決める」立場の
人は、「現場」を一定以上、知っておいてほしい
だけど、あまりに現場に近すぎる判断もやっぱりちがう


「正解」はあるのか?
と、声がしそうです
はい、とてもその答えは、難しい
人生に?正解はあるのか?と言ってるのに
似てると、感じます


ただ、いま思うのは、キーワードは、パイロットとして
うまく使う。少なくともそういうスタンスでやる
どうかな?

拡大解釈

ときどき、ビジネスの意思決定でもやってる「拡大解釈」
ここで、気を付けたいのは、拡大解釈する過程で
「飛躍」があるのではないか?その飛躍は
やっちゃっていいのか?


風が吹けば桶屋が儲かる、といういいまわしが
あって、ここには、どうみても「飛躍しすぎ」
ということが、いくつもふくまれています
だけど、拡大解釈で飛躍するということは
ちょっとは、そうしたことが含まれていますね


未来のことを、見通しをたてる
ということが、ビジネスでは必要です
ですが、未来のことですから、どうなるのかって
実は100%わかるなんてことは、ありえない
つまり、見通しそのものが、どっかしらでリスクは
あるんですね


システム開発で、ちょっと重い責任
例えば、設計について、ある部分任されるとか
そうしたことをして、その担当者、Tくんは育つと
予想します
だけど、それはあくまでも、予想です
予想に反して、そんなに期待どおりに育たないかも
しれません。また予想がいいほうにはずれて
期待以上に育つかもしれません


言葉でいってると、もどかしいのですが
ここで、設計という仕事を通じて、鍛えてほしいのが
想像力と、しておいて、その後の仕事において
想像力を発揮して、いろいろ準備するようになった
としたら、これは、大きな成長ですね
そういう類の話をしてるつもりです


そう、見通しをたてるというところで
人の成長なんてことを、予想するということになると
Aさんができたから、Tさんもそうなるだろう
というのは、あまりに、荒っぽい。もっと
いくつもパラメータを集めて、どういうことがいえるか
調べておいたほうがいい


ですが、拡大解釈。人を育てるということに
ついては、いつも「前のめりな」「こうなるといいな」
といった、楽観主義の拡大解釈が「必要」といっていい
と感じます